お手元に差上げましたパンフレットは、丁度 日本土質工学会に話を頼まれまして、その時に使ったプリントで、大変申し訳ありませんが、それを使わせていただきます。
※残念ながら、講演当時に使用されたプリントが現存しないため、吉村酒造の注釈による補足をさせて頂きます。
先ず最初の頁ですが、1年間、世界の人達はどれだけの酒を飲んでいるかという統計が出ています。これは オランダの蒸留酒生産局というお役所が、毎年発表する調査資料ですが、この表は1979年 即ち3年前に発表された表でございます。
1 |
フランス |
15.4L |
2 |
スペイン |
14.1L |
3 |
西ドイツ |
12.8L |
4 |
イタリア |
12.7L |
5 |
スイス |
10.6L |
6 |
アメリカ |
8.7L |
7 |
イギリス |
7.4L |
31 |
日本 |
5.1L |
1位がフランスで、15.4Lになっておりますが、これは色んなアルコール分の酒がありますので、これらを全部アルコール100%に換算した数字で示しています。この1位がフランス、日本は世界第31位に位しておりまして、1人当たりの年間消費量は5.1Lとなっています。
この数字は人口1人当たりの数字ですので、これをアルコール分15%の日本酒に換算しますと、大体30L位になります。
人口1人当たりですから、当然 大人子供も全部入り、ご婦人も全部入っていますから、5〜6人のうち1人が酒飲みだと考えますと、その酒飲みが飲んでいる量というのは、実に年間200Lになります。200Lと申しますと、1日2合ないし3合 飲まないと、これだけ飲みきれないと思います
から、かなりの大酒量だと思います。
私どもとしては洵に嬉しい事ではありますが、余り酔っ払い天国になってもと思います。それに致しましてもフランスの15.4Lというのは日本の優に3倍の量ですし、本当に恐ろしい数字といえます。
※土田先生の講演から約20年経った2000年の統計では、1位アイルランド(12.3L) 2位ルクセンブルク(12.1L) 3位ルーマニア(11.7L) 4位ポルトガル(10.8 L) 5位チェコ(10.6L)となっており、フランスとドイツは6位(10.5L) スペインは8位(10.0L) スイスは12位(9.2L)と飲酒量と順位を下げ、イタリアは21位(7.5L)、アメリカは26位(6.7L)と飲酒量や順位を大きく下げました。
これに対してイギリスは順位こそ15位に下がりましたが、8.4Lと飲酒量が増え、日本は、6.5L、28位と飲酒量、順位ともに上昇しました。 |